独学でTOEIC学習中で限界を感じている方、また短期間で効率的に目標スコアを達成するために「スクールに通いたい」と考えている人もいるはずです。
多くのスクールがTOEIC対策コースを用意していますが、その形態にはさまざまなものがあります。効果を出すためには、自分に合ったスクールを選ぶことが重要です。
そこで今回は、TOEIC対策スクールの違いや選び方、スクール形態別のおすすめスクールを10校、またその活用法をご紹介します。どのような形態のスクールがあるかを知って、自分に合ったTOEIC対策スクールを選びましょう。
また、TOEIC対策スクールを活用するメリット・デメリットも紹介しますので「スクールに通うか迷っている」という人も参考にしてみてください。
この記事を書いた人
阿武 夏織
TOEIC930点、英検1級取得。外資系企業、日系企業での海外営業勤務を経たのち渡米し、アトランタでNBAダンサーとして活動。ライターとしてさまざまな英語学習サイトで学習方法に関する記事をはじめ、海外文化・海外旅行についての記事などを執筆中。
この記事を監修した人
セレン
留学経験、海外経験ゼロから31歳で英語学習を独学で開始しTOEIC LR満点、TOEICスピーキング満点、英検1級を取得。日本最大手IT企業にてTOEIC研修&英語学習カウンセリングを6年間担当。英語事業コンサルティング、高校生英語指導も行う。「英語のあたらしい読みかた」著者。
TOEIC対策スクールの選び方と5つの基準
TOEIC対策スクールの形態は、大きく分けると以下の5つに分けられます。
- 1. マンツーマン型
- 2. グループコーチング
- 3. 通学型
- 4. オンライン講義型
- 5. オンライン視聴型
まずは、それぞれのスクール形態の特徴と、選ぶ基準、おすすめの人を紹介します。
1. マンツーマン型
マンツーマン型は、一対一でコーチングのTOEIC対策を行うスクール形態です。
一人ひとりの学習目標やスコア目標に合わせて、カスタマイズしたレッスンと学習サポートが受けられます。苦手なポイントを重点的にカバーでき、自宅での学習アドバイスもしてくれるので、挫折しにくいのが特徴です。
マンツーマン型は短期間で絶対に達成したい目標スコアがある人や、学習習慣がなかなか身につかない人におすすめのスクール形態です。
転職の時期が決まっている、昇進・昇格のタイミングが迫っているという人に向いているレッスン形態と言えるでしょう。
2. グループコーチング型
グループコーチングとは一般的に一対一で行われるコーチングを、一対複数で行うタイプのスクール形態です。
同じレベル、同じ目標を持つ英語仲間を作れます。コーチからはもちろん、一緒に学ぶ仲間からも英語が学べるのが特徴です。
コーチから日々の学習サポートも受けられるうえ、仲間とも切磋琢磨できるのでマンツーマン型よりもさらに挫折しにくいと言えるでしょう。また、マンツーマン型と比べると、料金が安く設定されていることが多いです。
グループコーチングは、英語を学ぶ仲間を作りたい人、一人では挫折してしまった経験がある人におすすめです。
TOEICスコアの目標達成に向けて頑張る経験を通して、一生の仲間に出会えるかもしれません。また、費用を抑えて英語コーチングを受けたい人にもぴったりです。
3. 通学型
通学型は一般的な英会話スクールのように、スクールに通学してレッスンを受けるタイプのスクール形態です。
マンツーマンレッスンもしくはグループレッスンでTOEIC対策を行います。大手英会話スクールから小規模の英会話スクールが対応しており、TOEIC対策をしながら、英会話のコミュニケーションスキルも身につけられます。
通学型はTOEIC対策はもちろん、英語でのコミュニケーションスキルも同時に磨きたい人におすすめです。
4. オンライン講義型
オンライン講義型は、オンラインで決まった時間にTOEIC対策の講義を受けるタイプのスクール形態です。
オンラインであってもマンツーマン型・通学型と同じようにTOEIC対策レッスンが受けられます。リアルタイムで講義に参加するため、講義中に質問できることが多いです。スクールに通う必要がないため、スマホなどのデバイスがあれば、どこにいてもTOEIC学習ができます。
オンライン講義型がおすすめなのは、出張が多い人や、子育て中などでスクールに通うことが難しい人です。
オンライン講義型なら、自宅や出張先からでも教室で受けるレッスンと変わらない質のレッスンが受けられます。
5. オンライン動画視聴型
オンライン動画視聴型は、配信される講義動画を使って、好きな時間に好きな場所で学習できるタイプのスクール形態です。
いつでも好きなタイミングで学習できるので、早朝や深夜でもTOEIC学習ができます。演習問題や模試が用意されているほか、オンラインで相談できるサービスもあります。
オンライン動画視聴型がおすすめなのは、自分のペースで学習したい人です。時間や場所を問わず講義動画で学べるので、仕事が忙しい人でも自分のタイミングで学べます。
1. マンツーマン型TOEIC対策スクール
ここからは、スクール形態別におすすめのTOEIC対策スクールを紹介していきます。まずは、マンツーマン型のおすすめスクールの特徴や費用目安などを紹介します。
STRAIL
STRAILはマンツーマン型のコーチングスクールで、TOEIC対策向けに「TOEIC L&R TESTコース」を用意しています。
1日1時間の英語学習でも効率的に英語力を伸ばせる仕組みが作られており、コンサルティング・プランニング・サポートの3つのサイクルで高密度な学習ができるのが特徴です。
一人ひとりの目標に合わせた個別カリキュラムで、効率的に目標スコア達成が目指せます。レッスンは対面でもオンラインでも受講可能です。
TOEIC対策コース 合計費用(概算) | 入会金:55,000円(税込) 受講料:297,000円(税込) 合計:352,000円(税込) |
期間 | 3ヶ月 |
スクール所在地 | 東京・大阪 |
オンライン対応 | 可 |
公式サイト | https://strail-english.jp/ |
PROGRIT
PROGRITはこれまで累計13,000人以上の卒業実績があるマンツーマン型コーチングスクールです。
「TOEIC L&R TESTコース」はTOEIC初級者から上級者まで対応していて、目標スコアや、入学時に受ける模試の結果をもとに専用のカリキュラムが用意されます。
プログラムに含まれているのは教材一式や英語学習管理アプリ、コンサルタントとの面談や学習サポート、TOEIC IPテスト2回分の受験など。
また、校舎の自習室が利用できるため、自習場所を確保したい人にもおすすめです。各校舎にはTOEIC対策を熟知した専門のコンサルタントが在籍しています。
TOEIC対策コース 合計費用(概算) | 2ヶ月:380,600円(税込) 3ヶ月:544,500円(税金) 6ヶ月:1,069,200円(税込) |
期間 | 2ヶ月・3ヶ月・6ヶ月 |
スクール所在地 | 東京・神奈川・愛知・大阪 |
オンライン対応 | 可(別途契約が必要) |
公式サイト | https://www.progrit.co.jp/ |
TORAIZ
TORAIZは完全オーダーメイドのプログラムで、学習サポートが受けられるマンツーマン型コーチングスクールです。
TOEIC対策コースの「トライズTOEIC対策プログラム」は2ヶ月の集中コースで、専属コンサルタントと専属コーチからのWサポートが受けられます。
TOEIC対策として週2回のレッスンが受けられるほか、英単語学習やリスニング学習、英文法学習など、対策プログラムが用意されているのが特徴です。月1回TOEICの模試が受けられるうえ、単語力測定テストや速読力テストなども用意されているため、実力をチェックしながら学習を進めたい人に向いています。
TOEIC対策コース 合計費用(概算) | 337,580円(税込) |
期間 | 2ヶ月 |
スクール所在地 | 東京・神奈川・愛知・大阪 |
オンライン対応 | 可 |
公式サイト | https://toraiz.jp/ |
2. グループコーチング型TOEIC対策スクール
英語学習仲間を作りながらTOEIC対策レッスンや日々の学習サポートが受けられる、グループコーチング型のおすすめTOEIC対策スクールを紹介します。
Gariben
3ヶ月でのTOEICスコア100点アップが目指せる、オンラインのTOEIC専門グループコーチング型スクールです。
4〜6名で1チームとなり、学習を進めていきます。
- 学習者同士が協力しながら学ぶ「ピアラーニング」
- 第2言語習得理論に基づいたコーチからのノウハウ講義
- スタッフによる学習状況のモニタリング
を組み合わせているのが特徴です。独自のカリキュラムは講義と連動していて学習範囲が指定されているため、日々のTOEIC学習も効率的に行えます。
わからないところは、チームメンバーと話し合ったり、コーチに相談したりできるので、理解しないまま学習が進む心配がありません。
また、1ヶ月に1回グループワークが行われ、メンバー同士で学習成果や達成度を確認するため、モチベーションが維持しやすいのもメリットです。「迷わない」学習を徹底的に追求した結果、学習継続率96.8%となっています。
プログラム修了後はコーチも参加する卒業生のコミュニティーも用意されているので、卒業後も継続的にスコアアップが目指せます。
TOEIC対策コース 合計費用(概算) | 136,800円(税込) |
期間 | 12週間 |
授業形式 | オンライン |
提供コース | 基礎力強化コース(TOEIC® L&R 600点台目標) ステップアップコース(TOEIC® L&R 700点台目標) ハイスコアコース(TOEIC® L&R 800点台目標) |
公式サイト | https://gariben.me/ |
3. 通学型TOEIC対策スクール
スクールに通学して対面でレッスンを受ける、通学型TOEIC対策スクールのおすすめスクールを紹介します。
日米英語学院
1985年に設立され、5万人以上の受講実績がある日米英語学院は、目標スコア別のTOEIC対策コースや個別のTOEICテスト対策講座を用意しています。
目標スコア別のコースはグループレッスンとプライベートレッスンから選択可能です。また、個別のTOEICテスト対策講座は、カウンセリングや目標に合わせて個別カリキュラムが用意され、目標達成に必要なプログラムを組み合わて受講できます。
TOEIC対策コース 合計費用(概算) | TOEICテスト短期プラン(グループ):88,000円(税込) TOEICテストベーシックプラン(グループ):217,800円(税込) TOEICテスト実践プラン(グループ):316,800円(税込) TOEICテストプライベートレッスンプラン(20回):198,000円(税込) TOEICテストプライベートレッスンプラン(40回):435,600円(税込) TOEICテストプライベートレッスンプラン(70回):646,800円(税込) ※別途、入学金・教材費が必要 |
期間 | TOEICテスト短期プラン(グループ):3ヶ月 TOEICテストベーシックプラン(グループ):週1回9ヶ月もしくは週3回3ヶ月 TOEICテスト実践プラン(グループ):週1回1年もしくは週2回6ヶ月 TOEICテストプライベートレッスンプラン(20回):5ヶ月 TOEICテストプライベートレッスンプラン(40回):1年6ヶ月 TOEICテストプライベートレッスンプラン(70回):2年 |
スクール所在地 | 東京・神奈川・大阪・京都・兵庫 |
オンライン対応 | 可(オンライン専門コース) |
公式サイト | https://www.nichibeieigo.jp/ |
ECC外語学院
全国に140校以上を展開するECC外語学院は「TOEIC L&R TEST集中コース」を用意しています。ECC独自の学習法に基づいて、短期間で目標スコア達成を目指せるプログラムです。
コース受講前と修了後にTOEIC IPテストが受験できるため、レッスンの成果が目に見えてわかります。レッスンでは毎回小テストが実施されるため、知識が定着しやすいです。
同レベルで2ターム以上連続でレッスンを受ける場合は、スコアアップ保証制度が受けられます。
TOEIC対策コース 合計費用(概算) | グループレッスン:140,800円 マンツーマンレッスン:22,000円〜 |
回数 | グループレッスン:10回 マンツーマンレッスン:1回 |
スクール所在地 | 東京・神奈川・千葉・埼玉・栃木・茨城・福島・静岡・愛知・三重・岐阜・大阪・京都・兵庫・奈良・和歌山・滋賀・岡山・福岡・鹿児島 |
オンライン対応 | 可 |
公式サイト | https://www.ecc.jp/ |
4. オンライン講義型
自宅から通学型と同じレベルのレッスンが受けられる、オンライン講義型のおすすめTOEIC対策スクールを紹介します。
RIZAP ENGLISH
結果にコミットできるパーソナルジム・RIZAPを運営する会社が展開している英語スクールがRIZAP ENGLISHです。
オンラインで受講できる「TOEIC L&R スコアアップコース」があり、TOEIC L&R TEST特化型トレーナーからマンツーマンで講義が受けられます。
独自の対策ブックを使い、目標から逆算して組まれたカリキュラムで学べるため、短期間での目標達成も目指せるスクールです。
TOEIC対策コース 合計費用(概算) | 16回:437,800円 24回:580,800円 36回:723,800円 |
回数 | 16回・24回・36回 |
公式サイト | https://www.rizap-english.jp/ |
Berlitz
さまざまな英会話コースを用意しているBerlitzでは、オンラインのTOEIC対策コースとして「TOEIC®対策 目標スコア別オンライングループ」を開講しています。このコースはレベルに合わせた3つのコースがあり、各コースの目標スコア達成に向けたグループレッスンが受けられます。
自習サポートが受けられるほか、実力が常に把握できるシステムになっているので、挫折しにくく、モチベーションが維持しやすいのが特徴です。また、実際に話せる英語を身につけることも重視しています。
TOEIC対策コース 合計費用(概算) | 99,000円(税込) ※別途、入学金・教材費が必要 |
期間 | 2ヶ月 |
公式サイト | https://www.berlitz.com/ja-jp |
5. オンライン動画視聴型
自分のペースで空いた時間を使って学べる、オンライン動画視聴型のおすすめTOEIC対策スクールを紹介します。
Z会
幼児から社会人までの教育サービスを提供しているZ会は、目標スコア400〜990に対応するオンライン動画視聴型の「TOEIC® L&R TEST対策講座 ADAPTIE」を開講しています。
Z会独自の研究で設定された72の学習ポイントに基づいた講義動画は、TOEICの例題をもとに進められるので、実践的な力が身につくのが特徴です。
また、理解度に応じてAIが最適な問題を出題してくれるので、苦手をカバーしながら学習できます。サポート体制も充実していて、わからない問題はいつでも質問可能です。
TOEIC対策コース 合計費用(概算) | 月額:3,900円 |
期間 | 設定なし |
公式サイト | https://www.zkai.co.jp/ |
スタディング
資格合格通信講座のスタディングは、オンライン動画視聴型の「TOEIC TEST 対策講座」を開講しています。600点コースと800点コースがあり、TOEIC満点講師の講義をオンラインでいつでも学べるのが特徴です。
また、自習をサポートしてくれる学習ナビゲーションや、演習問題なども充実しています。アプリで動画のダウンロードができ、オフラインで学習できるのも魅力です。
TOEIC対策コース 合計費用(概算) | TOEIC LISTENING AND READING TEST 完全攻略600点コース:42,900円 TOEIC LISTENING AND READING TEST 完全攻略800点コース:49,500円 |
期間 | TOEIC LISTENING AND READING TEST 完全攻略600点コース:3ヶ月 TOEIC LISTENING AND READING TEST 完全攻略800点コース:5ヶ月 |
公式サイト | https://studying.jp/ |
スクールをTOEIC対策に活用する方法
スクールをTOEIC対策に活用するためには、以下の2つを意識して取り組むことが大切です。
予習復習を徹底する
スクールに通ったとしても、レッスン時間だけで目標スコアを達成することはできません。レッスンの内容をもとに、予習復習を徹底しましょう。
予習は、わからない点を明確にしておき、レッスンで確認できるようにしておくことがポイントです。復習では自分の苦手ポイントを洗い出し、定着するまで繰り返し問題を解きましょう。
わからないところを放置しない
TOEIC対策スクールのほとんどが、個別の質問に対応しています。レッスン内容や自習でわからないところがあれば、サポートを活用して、その都度クリアにしましょう。
TOEIC対策でスクール・塾を活用するメリット・デメリット
TOEICは独学で勉強している人も多いため、TOEIC対策スクール・塾に通うべきか悩んでいる人も多いはずです。迷っている人は、スクールを活用するメリット・デメリットを踏まえて検討してみましょう。
TOEIC対策スクール・塾を活用するメリット
まずはスクールを活用するメリットから見ていきましょう。
1. 専門知識のある講師から学べる
TOEIC対策スクールでは、TOEICを熟知した講師がレッスンを担当しています。TOEIC学習者がつまずきやすいポイントや、目標スコアに応じて必要な対策を理解しているので、効率的な学習がしやすいのがメリットです。
2. 学習習慣が作りやすい
スクールに通ってレッスンを受けたり、面談を受けたりすることで、学習習慣が身につきやすくなります。
TOEICで目標スコアを達成するためには、日々英語に触れる習慣を作らなくてはなりません。特に細やかな自習サポートがあるタイプのスクールなら、カリキュラムに沿って学ぶうちに自然と学習習慣が身につきます。
3. モチベーションが維持しやすい
独学での勉強は、時間の経過とともにモチベーションが低下しやすいです。講師やカウンセラーからのサポートが受けられ、学習仲間と切磋琢磨できるスクールは、挫折が防げるのもメリットと言えます。
スクールを活用するデメリット
次にスクールを活用するデメリットを紹介します。
1. 費用がかかる
独学であれば参考書や問題集程度の費用で学べますが、スクールに通えばそれ以上の費用がかかります。
費用はスクールによって異なりますが、マンツーマン型は1ヶ月平均が15万円程度と特に高額です。
2. 効果が出るかは自分次第
どれだけ高額な英会話対策スクールに入会して、どれだけいいカリキュラムでレッスンを受けたとしても、効果が出るかどうかは自分次第です。
「スクールに通っていれば大丈夫」と思うのではなく、レッスンはもちろん、自習も積極的に取り組む必要があります。
まとめ
今回はTOEIC対策スクールのスクール形態ごとの特徴やおすすめな人、スクール形態別のおすすめスクールを紹介しました。
紹介したようにスクールによってレッスン内容やサポート内容が異なるので、効果を出すためには自分に合ったスクールを選ぶことが大切です。各スクール形態の特徴と自分の学習スタイルを照らし合わせて、最適なスクールを選びましょう。
また、どれだけいいスクールに通ったとしても、レッスンだけでは目標スコアを達成することはできません。スクールに通う場合でも、通わない場合でも、日々TOEIC学習をする習慣を身につけることが大切です。