【2023年】TOEIC文法対策におすすめの参考書10選【初心者〜上級者】

こんにちは。TOEIC満点講師/Garibenコーチの上田哲也です。

TOEIC学習をしていると、

Part5の文法問題に時間がかかり過ぎてしまったり、正答率が思うように伸びない

という悩みを感じる方は多いのではないでしょうか。私自身も、TOEICでハイスコアを安定して出せなかった頃は、ずっと同じような悩みを抱えていました。

しかしそういった悩みは、自分のレベル感に合ったテキストを選び、着実に文法力をつけることで解決できます

この記事では、TOEICにおける文法力をつけるテキストの選び方から、私がおすすめする具体的なテキストまで徹底的に解説します

この記事を読み終わる頃には、今の自分がPart5の文法問題に素早く正解するために、どんなテキストを使って勉強するべきかが分かるようになるはずです!

この記事を書いた人

上田 哲也

上田 哲也

バンクーバー留学、鉄鋼商社勤務を経て、現在は英語講師として企業研修などを担当。著書に『時短省力 私の英語勉強法』がある。TOEIC990点 / 英検1級 / IELTS8.0 / 国連英検特A級

この記事を監修した人

セレン

セレン

留学経験、海外経験ゼロから31歳で英語学習を独学で開始しTOEIC LR満点、TOEICスピーキング満点、英検1級を取得。日本最大手IT企業にてTOEIC研修&英語学習カウンセリングを6年間担当。英語事業コンサルティング、高校生英語指導も行う。「英語のあたらしい読みかた」著者。

目次

TOEIC文法参考書・問題集の正しい選び方

まず最初に、TOEICの文法テキストの選び方について、3つのポイントを解説していきます。

ポイント1 |今の自分に適したレベルであること

まずはこちらのポイントが重要です。

文法テキストを選ぶときに最も大切なことは、自分自身のレベルに合ったテキストであること

これは私自身の経験でもあるのですが、自分の現在の英語力よりも遥かに高いレベルのテキストに手を出してしまうと、モチベーションを一気に失ってしまいます。

どれだけ問題を解いても一問も正解できず、解説を読んでも「ちんぷんかんぷん」だったら、どんなに英語を頑張りたい人でもやる気を失ってしまいますよね。

人間は「頑張ればできる」レベル感の問題にチャレンジするときに、モチベーションが湧く生き物です。逆に言えば、難しすぎるものも簡単すぎるものも、英語学習には適していないということです。

ですので、テキストを選ぶときには中身をよく確認したうえで「全体的に内容が分かるけれども、学びになる要素も適度に入っている」ものを選ぶようにしましょう。

感覚としては、テキストの解説を読んで「なるほど」と納得感があるものがベストです。もし「これは一体何の話だろう?」となってしまい、解説の内容が頭に入ってこないとしたら、それはまだレベルが高すぎる証拠です。

ポイント2 |問題ごとの解き方が学べること

次に意識するべきは、こちらのポイントです。

TOEICの問題タイプ別の解き方が学べるか

特に、もし皆さんがTOEICのPart5に課題を感じているとしたら、問題タイプごとの解き方をしっかりとマスターしておく必要があります。

例えば、Part5では毎回30問の問題が出題されますが、そのうち文法知識を問う問題が約半数、そのなかでも品詞に関する問題が約8問あります。そして、この品詞の問題について言えば、Part5の英文すべてを読まなくても、空欄の前後を読むだけで瞬時に解くことが可能です。

このように、TOEICのPart5には明らかな出題パターンがあり、それぞれに対してしかるべき解き方があります。だからこそ、問題タイプに応じた解き方を学べるということが、TOEICの文法書を選ぶうえでは大事なポイントなのです。

ポイント3 |自分にとって必要な問題数があること

そして最後に、問題数にも注意しましょう。

TOEICでハイスコアを狙うには大量の問題演習が不可欠

これは特にTOEIC800オーバーを狙う、上級者の方に意識していただきたいポイントです。

英語初心者のうちは、誰もが同じような事柄を勉強します。例えば中学校1年生は必ずbe動詞と一般動詞を勉強しますよね。ですが、英語上級者になればなるほど、個人の課題は多岐に渡ります。

例えばAさんは「複合関係詞の副詞節としての使い方」が分からないけれど、Bさんは「分詞構文で being が省略されていること」に気づくのが苦手だったりするわけです。

上級者になるほどそれぞれの課題を発見し、それらを一つずつ克服していくことが必須になります。このレベルになると、大半の問題に正解できるはずですが、そのなかで間違えた問題にこそ学びのヒントがあります。

そこで、上級者の皆さんは是非たくさんの問題演習ができるテキストを用意して、間違えた問題を分析し、その都度課題を克服していくようにしましょう。

【レベル別】TOEIC文法・Part5対策におすすめの参考書・問題集10選

ここからは、私が実際に皆さんにおすすめしたいテキストを、レベル別に全部で10冊紹介していきます。

【600点目標】初心者におすすめのTOEIC文法・Part5対策参考書・問題集

まずは600点を目標とする方におすすめのテキストを3冊紹介します。

中学校レベルの英文法をしっかり押さえたうえで、徐々に実践的なTOEICの問題に慣れていくためにも、まずはこれらの参考書にチャレンジしてみてください。

Mr. Evine の中学英文法を修了するドリル

最初におすすめしたいのが「Mr. Evine の中学英文法を修了するドリル」です。こちらは、短期間で中学英文法を一気におさらいしたい方に最適なテキストです。

TOEICに特化したテキストではないのでは?と思われるかもしれませんが、600点を目指すのであれば「中学校レベル」の英文法は必須になります。そのような理由で、まずはコンパクトに中学英語を復習できるテキストを紹介させていただきました。

こちらのテキストは、全29レッスンで中学英語を復習できるようにデザインされています。そのため、忙しい社会人であっても、1日1レッスンずつ進めていけば1ヶ月程度で基本的な文法を網羅できます

巻末にある「全レッスン修了テスト」で学習の定着度をチェックできるのも特徴です。
この修了テストで9割以上の問題に正解できたら、本格的にTOEICに挑戦するために必要な文法力がついたと言えるでしょう。

TOEIC L&R TEST 初心者特急 パート5

「中学レベルの文法は身についているけれど、まだ試験本番レベルのPart5が難しく感じる」という方もきっと多いはずです。そんな方はぜひ「TOEIC L&R TEST 初心者特急 パート5」に取り組んでみてください。

こちらは、TOEIC受験者にとっては王道の「特急シリーズ」の初心者向けのバージョンです。

500〜600点を目指す学習者向けに書かれたものですので、問題はTOEICを意識しつつも、本番よりも簡単な問題が多く掲載されています。例えばCheck Testの問題は実際の試験よりもシンプルな英文になっており、2択問題なども含まれていて(実際の試験では4択)とても取り組みやすい内容になっています。

もし本書に取り組んで、理解がまだ不十分に感じる文法項目があったら、ぜひ「Mr. Evine の中学英文法を修了するドリル」に戻って復習してみてください。

世界一わかりやすいTOEICテストの授業(Part5&6 文法)

「世界一わかりやすいTOEICテストの授業(Part5&6 文法)」は、大人気の「世界一わかりやすいシリーズ」のTOEIC特化版です。

たくさんの問題演習を通して、TEOICにおいて重要な文法項目を学んでいくスタイルで、関先生ならではの、すっと頭に入ってくる分かりやすい解説が特徴です。

600〜700点オーバーを目指す学習者を対象としている書籍ですので、英語に少しブランクがあるという方でも取り組みやすい内容になっています。しかし、問題の難易度は本番のTOEICの試験に近いものであるため、まだ本番レベルの問題は難しいと感じる方は、先ほど紹介した2冊にまずは取り組んでみてください。

【700点目標】中級者におすすめのTOEIC文法・Part5対策参考書・問題集

次に700点を目標とする方におすすめしたいテキスト4冊を紹介します。ここからは実践的な問題に多く取り組みながら、同時にPart5に出題されるタイプごとの解き方も学んでいきましょう。

TOEIC(R)テスト英文法 プラチナ講義

「TOEIC(R)テスト英文法 プラチナ講義」は、TOEICのPart5を攻略するために必要な文法を、ひとつずつ丁寧に学びたい人におすすめのテキストです。

本書では、進行形や完了形などの時制から、仮定法や比較表現まで、TOEIC受験者であれば必ず知っておきたい文法が押さえられています

学習の理解度は、各Chapterの最後にあるPart5形式の確認問題でチェックできます。また復習も兼ねて「プラチナセンテンス(本文で扱った英文をまとめたもの)」を暗唱するのも効果的です。

一般的な文法書とは違い、TOEICに完全に特化した内容となっているため、無駄なく効率的にTOEICのスコアに直結する文法力をつけることができます

関正生の TOEIC® L&Rテスト 文法問題 神速100問

「関正生の TOEIC® L&Rテスト 文法問題 神速100問」は「世界一わかりやすい」シリーズでも有名な関正生先生による問題集です。

本書は6問1セットの問題と解説が合計で17セットという、とてもシンプルな構成になっています。問題数が102問とコンパクトな内容でありながら、Part5攻略に必要なコツ、それに関連する知識が凝縮してまとまっている1冊です。

各問題ごとに2つずつポイントが紹介されており、102問の問題を解きながら204のポイントを学ぶことができます。

しかも、大事なポイントは本書を通じて複数回登場する構成になっているため、解き進めるなかで「これは見たことがある!」と達成感を感じることができるのも特徴です。解説も読みやすく、語源なども紹介しながら、印象に残る内容になっています。

TOEIC L&R TEST 出る問特急 金の文法

「金の文法」はTOEIC受験者なら誰もが知る「金のフレーズ」の文法版です。著者は同じTEX加藤氏ということもあり、そのクオリティは折り紙付きです(ちなみにTEX加藤氏は、この後紹介する通称「でる1000」の著者でもあります)。

本書を通して、TOEIC Part5の問題を解く際に意識しておきたい、82個の「金のルール」が紹介されています。それらをマスターし、実践でも使えるようになれば、TOEICのPart5が得点源になることは間違いありません。

構成としては、まず最初に、品詞、動詞や前置詞などカテゴリー別に160問の問題があります。そして、巻末には総復習用に「ランダム160本ノック」として、これまで学習した160問がランダムに掲載されているスタイルです。

また巻末には「音読用例文」が掲載されていますので、スラッシュリーディングや音読のトレーニングに使用するのがおすすめです。

1駅1題! TOEIC L&R TEST 文法特急

「1駅1題! TOEIC L&R TEST 文法特急」はTOEIC特化スクール花田塾を運営する、花田徹也氏による著書です。

本書は550点、730点、900点レベルと難易度ごとに問題が分けられているため、700点を目指す方であれば、900点レベルは無理して取り組まなくても大丈夫です。まずは前半の550点、730点レベルに集中的に取り組みましょう。

こちらの書籍では、Part5のタイプ別の攻略法がしっかり解説されています。また、1問1答形式の構成になっており、解答ページにはその問題のカテゴリーと攻略法が記載されています。問題演習ではさまざまなタイプの問題がランダムに出題されるため、瞬時に問題タイプを見分けて解く力を鍛えることができます。

そして、各問題には「花田ナビ」という一言コメントのヒントが掲載されているため、Part5を解くときにどこに目をつければ良いかが一目瞭然です。解説ページには、TOEIC受験者であれば必ず抑えておきたい重要表現が「サプリ」という欄にコンパクトにまとまっているので、ぜひ問題を解くだけでなく、こういった補足情報も積極的に吸収していきましょう。

【800点以上目標】上級者におすすめのTOEIC文法・Part5対策参考書・問題集

ここからはTOEIC800点以上を目標にする方におすすめのテキストを3冊紹介します。皆さんが基本的な文法を理解されていることを前提に、こちらで紹介する書籍はいずれも豊富な問題数があるものばかりをピックアップしています。

TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問

こちらの通称「でる1000」は「金のフレーズ」の著者でもあるTEX加藤氏による文法問題集です。こちらは500〜900点と幅広いスコアの人たちを対象としたテキストですが、800点以上のハイスコアを狙う皆さんにも、問題数をしっかりこなすことができるのでおすすめです。

こちらの書籍はその名の通り1000問(厳密には1049問)のPart5の問題が網羅されています。まず解き方の解説があり、そこからトレーニング、実践問題へと進む構成です。上級者の皆さんでしたら、解き方の解説は確認程度で大丈夫ですので、ぜひどんどん問題に取り組んでいきましょう

TOEIC L&R TEST パート5特急 420問ドリル

TOEIC参考書として定評のある「特急シリーズ」のPart5に特化した1冊。通勤電車でも読みやすいコンパクトでありながら、テスト14回分の420問の問題が詰まっている良書です。

1ページ3問ずつ問題が掲載されていて、次のページにすぐ答えと解説があるので、隙間時間に効率よく学習できます。本番の試験と同様に30問で1セット(合計で14セット)で構成されていますので、リアルな試験時間で取り組みたい方は、ぜひ30問ずつまとめて取り組んでみてください。

解きまくれ! リーディングドリル TOEIC® L&R TEST PART 5&6

その名の通り、ひたすらPart5の問題を”解きまくりたい”人におすすめのドリルです。左ページに問題、右ページに解説というとてもシンプルな構成で、テスト8回分に相当する量の模試が掲載されています。

上級者向けということもあり、解説はとてもシンプルですが、文構造を示した図解がとても分かりやすいのが特徴です。3回分の学習を記録するチェックボックスもついているため、1冊のテキストに繰り返し取り組みたい人におすすめです。

ちなみに、Part5のテキストのなかではサイズが比較的大きく(TOEIC公式問題集と同じくらい)、個人的にはとても取り組みやすいサイズだと感じています。

TOEIC文法学習の正しいやり方

この記事の締めくくりとして、TOEICでスコアアップするための文法学習の方法について2つポイントをお伝えします。

はじめに| TOEIC文法問題には解き方がある

まず最初に皆さんに知っておいていただきたいのが、TOEICで問われる文法の知識は決して多くないということです。

具体的にTOEICで必要になってくるのは、「3単現のS」や「受動態」や「時制」など、英検でいえば2級程度の内容、つまり高校卒業程度の英語力でも解ける問題ばかりなのです。

ですがきっと皆さんが思っている通り、TOEICはそんなに簡単ではありません。おそらく一般的な高校生であればほとんどPart5の問題に正解することはできないでしょう。それはなぜかというと、

TOEICのPart5では、一文が長く文構造が掴みにくかったり、難解なビジネス単語が並んでいるから。

そのため、TOEICの文法問題を攻略するには、よく出題される文法項目を重点的に学習し、TOEICの問題形式に慣れる必要があります。

ポイント1| 基本を大切にする

TOEICで問われる文法知識は限られているものの、やはり文法の基本は大事です。

したがって、もし皆さんがまだTOEIC600を突破していないとしたら、あるいはまだ文法に不安があるとしたら、中学英語をおさらいできるテキストを使用し、基本的な文法を押さえておくと良いでしょう

具体的には先ほど紹介した「Mr. Evine の中学英文法を修了するドリル」のようなテキストがおすすめです。

TOEICの問題集の解説を読んでいると、「自動詞」や「関係代名詞」といった一見難しそうな文法用語がたくさん出てきます。もしかすると、これから英語を始めようという方にとっては、それらはとても難しく感じる用語かもしれません。

ですが、どれも一度理解してしまえば決して難しいものではありません。こういった言葉を理解するには、ただ闇雲にTOEICの問題を解き続けるよりも、基本的な中学レベルのテキストに立ち返ってみることをおすすめします。

ポイント2 |問題演習を通じて課題を発見する

英文法の基礎力をつけたら、あとはひたすら実践あるのみです。先ほど紹介したテキストなどを使用し、問題を解きながら自分の課題を発見しましょう。

TOEICのPart5で正解できなかった問題には、必ず理由があります。

その原因は多岐にわたりますが、多くの場合は、

  • 知らない単語があった
  • 文構造の把握ができていなかった
  • 知らない文法知識が問われていた

などが原因です。

そうやって問題を解くことで課題を発見したら、知らない単語はノートに書き留めるなどして必ず覚えて、難解な英文はスラッシュリーディングなどで文構造を掴む練習をしてください。

まとめ

今回はTOEICの文法対策に役立つテキストの選び方、文法学習のポイント、そして具体的なおすすめの参考書などについてお話ししました。

TOEICにおいてハイスコアを取るには、確固たる文法の知識が不可欠です。そして、文法力を強化するには、自分自身に合ったテキストを選ぶ必要があります。

今回紹介した10冊のテキストのなかから、皆さんにとってぴったりの1冊を見つけられることを願っております。

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