TOEIC試験本番!問題用紙は書き込みやメモは禁止?減点や失格になるの?

「TOEICは問題用紙に書き込みができない」と耳にしたことがある方はいるかもしれません。また、以前にTOEICを受験したことがある人のなかには、試験の際の注意事項で「書き込み禁止」の説明を受けて、不思議に思った人もいるはずです。

どうしてTOEICの問題用紙は、書き込みができないのでしょうか。

本記事では、TOEICで問題用紙に書き込みが禁止されている理由や、うっかり書き込んでしまった場合の対処法、書き込みなしで受験するための勉強法、書き込み以外で禁止されていることなどを紹介します。

日々の学習中で問題に書き込む癖がついていたりすると、本番で実力を発揮できない可能性もあります。

本記事を参考にして本番を想定した対策を行い、書き込みなしでも実力が発揮できるよう準備しておきましょう。

この記事を書いた人

阿武 夏織

TOEIC930点、英検1級取得。外資系企業、日系企業での海外営業勤務を経たのち渡米し、アトランタでNBAダンサーとして活動。ライターとしてさまざまな英語学習サイトで学習方法に関する記事をはじめ、海外文化・海外旅行についての記事などを執筆中。

この記事を監修した人

セレン

セレン

留学経験、海外経験ゼロから31歳で英語学習を独学で開始しTOEIC LR満点、TOEICスピーキング満点、英検1級を取得。日本最大手IT企業にてTOEIC研修&英語学習カウンセリングを6年間担当。英語事業コンサルティング、高校生英語指導も行う。「英語のあたらしい読みかた」著者。

目次

TOEICでは問題用紙への書き込みが禁止されている

英検やTOEFL、IELTSなどの英語試験を含め、多くの一般試験では問題用紙への書き込みが可能です。しかし、冒頭でもお話しした通り、TOEICでは問題用紙への書き込みが禁止されています。

文字だけでなく、◯やX、下線などあらゆる書き込みが禁止です。そのため、分からなかった問題があったとしても、「後から解くために印をつけておこう」ということもNGです。

なぜTOEICでは書き込みができないのか

過去に試験を受けた際「書き込み禁止」と説明を受けて、びっくりしてしまった人もいるはずです。

どうしてTOEICでは問題用紙への書き込みができないのでしょうか。その理由を紹介します。

カンニング・問題漏えいを防ぐため

一つ目の理由は、カンニングや問題の漏えいを防ぐためです。

TOEICの公式ホームページの注意事項でも、

「テスト開発元のETSの基本方針により、これらをカンニングや試験問題の漏えいにつながる行為として禁止しています。」

と説明されています。

TOEICの公開テストはその都度新しい問題が作成されていますが、IPテストの場合は過去問を組み合わせた問題が出題されます。試験で出た単語や内容をメモする人が現れると、情報が漏えいしてしまう恐れがあるので、試験の正当性を保てません。

問題用紙は試験終了後に回収されて持ち帰りができませんが、書き込みを許可してしまうと、メモを残して持ち帰る人が出てくる可能性があるため、全面的に書き込みを禁止しているようです。

また、書き込みをOKにしてしまうと、問題用紙や解答用紙に答えを書いて周囲の人に見せる人が出てくる恐れもあるので、カンニングが発生する可能性も高くなります。

書き込みを禁止するのは、試験中の不正が起こる可能性をできる限り抑えるためでもあるのです。

純粋な英語力を測定するため

二つ目の理由は、受験者の純粋な英語力を測定するためです。

TOEICはビジネスシーンや日常会話で使える英語力を身につけることを目的としています。ビジネスシーンや日常会話では、会話の内容を事細かにメモしたり、文章を読むときに下線を引いたりするのは現実的ではありません。

書き込みをすると、テクニックを使って問題を解くことも可能になるので、実践での英語力を正確に測ることが難しくなります。書き込みを禁止しているのは、TOEICを通して、実際のビジネスシーンや日常会話で使える本当の英語力を見極めるためなのです。

書き込みが見つかってしまったらどうなる?

書き込みが見つかった場合、まず試験官からイエローカードを提示され、注意や警告を受けることになります。ただし、この時点で書き込みを止めれば、何かしらの処分を受けたり、減点されたりすることもありません。

しかし、注意や警告を無視して書き込みを続けたり反抗的な態度を取ったりしてしまうと、以下のような処分を受ける可能性があります。

  • 試験途中での退場
  • 手荷物の確認
  • テストの不採点
  • TOEICを含めたETSのテスト受験資格剥奪
  • 過去に取得したスコアの無効化

書き込みを含め、禁止事項を行ってしまった場合の対応は、TOEICの公式ホームページに詳しく紹介されています。事前に目を通しておきましょう。

うっかり書き込んでしまっても焦らず対処しよう

初めての受験で緊張していたり、普段の学習で書き込みの癖がついたりしてしまっていると、無意識のうちに書き込んでしまうこともあるかもしれません。

その場合は、すぐに消しゴムで消すようにしてください。また、注意や警告を受けたら、その後は徹底して書き込みを行わないように注意して受験を続けましょう。

もし、うっかり書き込んで後からルール違反に気づいたときや注意・警告を受けたときは、焦らず対処することが大切です。注意や警告を受けるとパニックになりがちですが、冷静に対処すれば、問題なく試験を続けられます。

書き込みなしでTOEIC受験するための勉強方法

ここまで紹介した通り、TOEICの問題用紙は書き込みができません。この禁止事項を守りながら、目標スコアを目指すためには、どのような勉強をすればいいのでしょうか。

リスニングセクションとリーディングセクションに分けて、おすすめの勉強法と学習時のポイントを紹介します。

リスニングセクション

まずはリスニングセクションのための勉強方法と学習時のポイントを紹介します。

ディクテーションをする

ディクテーションとは、聞こえてきた英語を一言一句すべて書き取る勉強方法です。

ディクテーションを行えば、聞き取れる単語が増えてリスニング力がアップするほか、音を聞きとる集中力向上も期待できます。

リスニングセクションでは、聞き取れない単語が多ければ多いほど理解が難しくなるので、問題の内容を十分に把握できません。すると、なんとか問題を把握しようと書き込みをしたくなってしまいます。

ディクテーションのやり方は、以下のとおりです。

  1. 音声を流しながら、音声を書き取る
  2. 書き取った英文とスクリプトを見比べる
  3. 聞き取れなかった箇所を確認し復習する

ディクテーションを行なって耳と集中力を鍛え、スムーズに問題を把握できる力を身につけましょう。

シャドーイングをする

シャドーイングとは、英語音声を影のように追いかけながら発話する学習方法です。

シャドーイングを行えば発音の向上に加え、英語を英語のまま理解する力を鍛えられ、頭のなかで日本語に訳して理解する必要がないので、内容を瞬時に理解できるようになります。

シャドーイングを行うプロセスは、以下のとおりです。

  1. 音声全体を聞く
  2. スクリプトを見て内容や単語を把握する
  3. スクリプトを見ながらリスニングをする
  4. スクリプトを見ながら音声を流し、約1秒遅れて発話する
  5. 最後は何も見ずに音声から約1秒遅れて発話する

上記のうち、5がシャドーイングに当たります。シャドーイングを行なってスムーズに内容が理解できるようになれば、書き込みする必要もなくなるはずです。

リテンショントレーニングをする

リテンショントレーニングとは、聞き取った英文を記憶に残し、暗唱するトレーニングです。

スムーズに英語が理解できたとしても、その内容を記憶に留めることが難しければ、忘れないように書き込みをしたくなります。リテンショントレーニングを行なってそもそもの記憶力を強化しておけば、理解した内容を忘れることなく問題が解けます。

リテンショントレーニングのやり方は以下のとおりです。

  1. 1センテンスを聞く
  2. 音声を止める
  3. スクリプトを見ずに暗唱する
  4. 定着するまで1〜3を繰り返す

リテンショントレーニングは英文を聞いて、暗唱することを繰り返すトレーニングです。「リテンションできる=音を理解し記憶に留めたうえで再現できる」ということですから、ビジネスシーンで活躍するスピーキング力も身につけられます。

普段からメモせずに問題を解く

普段からメモをせずに問題を解く癖をつけておくことも大切です。

いつもメモをしながら問題を解いていると、メモをしないとスムーズに問題が解けなくなってしまうため、本番で実力が出せません。また、TOEIC学習をする際にメモをする習慣がついていると、実際にテストを受けているとき、無意識にメモをとってしまいがちです。

「本番では意識するから大丈夫」と思っていても、試験で緊張していると、うっかり普段の癖が出てしまうこともあるでしょう。「メモをしないようにしなきゃ」と意識することで、問題に集中できなくなる可能性もあります。

メモをしなくても問題を解く力をつけておくためにも、うっかりミスを避け、試験に集中するためにも、普段からメモをせずに問題を解くようにしましょう。

リーディングセクション

次にリーディングセクションのための勉強方法と学習時のポイントを紹介します。

速読をする

速読は書き込みせずに問題を解くうえで効果的なだけでなく、リーディングセクションで高いスコアを獲得するにも必要なスキルです。

特にPart 7の長文読解は、どれだけ速く英語を読んで理解できるかが鍵になります。

速読をするために必要なのは、返り読みをせず、英語を英語のまま理解する力です。

英語を英語のまま理解するために、スラッシュリーディングを取り入れた学習を行いましょう。

スラッシュリーディングは、文章の構造を理解し、接続詞・前置詞・that節・関係代名詞などを目印として、節などの塊で英語を理解する方法です。単語を一つずつ理解するのではなく、まとまりとして理解することを意識して学習すれば、英語を日本語に訳さなくても理解できるようになります。

頭のなかで音声化せず、視覚情報のみで英語を理解できるようになりましょう。

音読は読解力アップには効果的な方法ですが、時間がかかってしまうので速読には非効率的です。目で文章を読み、どこが要点なのか見極める力が必要になります。

どこまで読んだのか分からなくなってしまう場合は、指で文章を追いながら読むようにしましょう。

設問を先に読む

設問を最初に読むことも、書き込みをせず効率的に問題を解く重要なポイントです。

問題を読まずに英文を読んでしまうと、何が要点となるのかを把握できません。そのため、重要であろう部分のメモを取りたくなってしまいます。

先に設問を読んでおけば、文章から何を読み取るべきかが把握できるので、文中に答えが出てきたとき、すぐに解答できるようになります。まず設問を読み、文章を読むときに意識すべきポイントを見つけて、問題を解く癖をつけましょう。

書き込み以外にTOEICで禁止されている事項

TOEICには、書き込み以外にも禁止事項がいくつかあります。

試験中に指摘されてパニックにならないように、事前に禁止事項を把握しておきましょう。

撮影・録画・録音・複写

試験問題や試験会場の撮影や録画、音声の録音や問題の複写は禁止事項の一つです。

書き込み禁止と同様に、試験問題の漏えいを防止するために、禁止されています。

問題用紙・解答用紙の持ち出し

試験会場から問題用紙や解答用紙を持ち出すことも禁止されています。これも、試験問題の漏えい防止の観点から設定されている禁止事項です。

試験教室内での食事

試験教室内ではガムや飴を含めて、食事ができません。

水分補給は試験中でも問題ありませんが、飲み過ぎると試験中にトイレに行きたくなる可能性があるので注意してください。

試験問題の漏えい

前述した通り、TOEICでは過去に出題された問題が将来出題されることもあるため、試験問題の漏えい防止を徹底しています。

禁止事項になっていない行為でも、試験問題漏えいにつながると疑われる行為は行わないようにしましょう。

カンニング行為

当然ですが、カンニング行為も禁止事項です。疑われてしまわないよう、試験中に周囲を見渡したり、不審な動きをしたりしないようにしましょう。

試験中に解答の援助を受ける

試験中にメールやメッセージ、音声通話などで解答の援助を受けるのも禁止です。

当日に試験官の確認を受ければ耳栓の使用は可能ですが、耳栓の代わりにイヤフォンなど外部と連携が取れるものを使用しないようにしましょう。

試験開始前・終了後に問題を見る・解く

試験開始前や終了後に問題を見たり解いたりするのは禁止です。また、リスニング中にリーディングの問題を見たり解いたりすることも禁止されています。

携帯電話など電子機器類の使用

携帯電話はもちろん、タブレット・スマートウォッチ・スマートグラスなどの電子機器類の使用はNGです。スマートフォンは電源を切っておきましょう。

普段スマートウォッチやスマートグラスを使っている方は、代わりになるものを用意してください。

ほかの受験者への迷惑行為

ほかの受験者に迷惑となる行為も禁止されています。

むやみに音を出したり、激しく貧乏ゆすりをしたりしないようにしましょう。もちろんですが、暴力や暴言、器物破損なども迷惑行為として処罰の対象になります。

まとめ

本記事ではTOEICで問題用紙に書き込みが禁止されている理由や、書き込んでしまった場合の対処法、書き込みなしで受験するための勉強法、書き込み以外の禁止事項などを紹介しました。

TOEICで書き込みが禁止されているのは

  • 「カンニングや問題漏えいの防止」
  • 「純粋な英語力を測定するため」

です。書き込みなしでも日頃の成果を試験で出すためには、書き込みをしなくても問題が解けるよう意識して学習を行う必要があります。

本記事で紹介した学習方法や学習時のポイントを参考に、日頃から書き込みをしない癖をつけておくことが大切です。また、試験を受ける際は、書き込み以外の禁止事項も前もって把握しておきましょう。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

SNSでシェアする
目次