皆さんこんにちは!英語コーチ・TOEIC講師の星名亜紀です。TOEIC L&Rテストは990点満点を取得、英検1級に合格し、専門学校の学生や社会人の方に英語学習のサポートを行っています。
さて、今回のテーマはTOEIC 800点を目指す方におすすめの参考書についてです。リスニングとリーディングに分け計5冊のテキストと、参考書選びで失敗しないためのポイントをご紹介していきます。
今の時代はSNSでどんな情報でも簡単に手に入ってしまうため、情報過多になり、迷子になってしまう方が本当に多いです。
TOEIC 800点を目指すにあたって、ただ参考書の問題を解くだけではなく、どのように活用していただきたいかもご紹介していきますので、最短ルートでTOEIC800点を達成したいという方はぜひ最後まで読んでみてくださいね。
この記事を書いた人
星名 亜紀
大学卒業後、客室乗務員として全日本空輸株式会社入社。その後外資系企業を経て、現在は英語講師として専門学校のエアライン科で指導をしたり、英語コーチとして活動。4カ国での留学経験あり(アメリカ、カナダ、オーストラリア、フランス)。TOEIC L&Rテスト990点。英検1級。
この記事を監修した人
セレン
留学経験、海外経験ゼロから31歳で英語学習を独学で開始しTOEIC LR満点、TOEICスピーキング満点、英検1級を取得。日本最大手IT企業にてTOEIC研修&英語学習カウンセリングを6年間担当。英語事業コンサルティング、高校生英語指導も行う。「英語のあたらしい読みかた」著者。
TOEIC800点に最適な参考書の選び方・基準
書店に行くと、TOEIC関連の本の多さに驚いたことのある方もいるでしょう。膨大な量のテキストの中からご自身にぴったりのものを選ぶのは大変ですが、下記3つのポイントを基準に選んでみましょう。
(1)自分のレベルに合っているか
SNSで見たことがあるからという理由で選ぶのではなく、ちゃんとご自身の今のレベルにあった参考書を使用することが大切です。
どんなレベルの方でもまず取り組みべきテキストとして「最新の公式TOEIC Listening & Reading問題集」があるのですが、それ以外のテキストの場合は、
- 参考書に書かれた対象レベルをしっかり確認する
- レビューを参考にする
などしてから購入を検討しましょう。
また、単語帳であれば全体の3割程度はすでに知っているレベルのものが最適とされているので、最初の10ページほど目を通して難易度を確認してみましょう。
(2)自分の弱点克服に最適か
TOEICには模試スタイルや各パートに特化したテキストなどありますが、ご自身の課題が何かを把握した上でテキストを選ぶことも大切なポイントです。
皆さんはTOEICにおいて、
- リスニングの短文
- リスニングの長文
- リーディングの短文
- リーディングの長文
の主に4つ別れるカテゴリーのどこが苦手かを把握していますか?
全部苦手ならフル模試形式、個別の課題がわかっている方は各カテゴリーに特化したものを選ぶと効率よく苦手箇所を克服できます。
(3)自分のライフスタイルに合っているか
机に向かっての学習スタイル、スキマ時間での学習など、学習スタイルはそれぞれですが、そのテキストを使ってどこでどのように学習をしているかご自身の姿が思い浮かぶ参考書を選びましょう。
私の場合は、複業をしながらシングルマザーとして育児もしており、机に向かってゆっくりまとまった時間を取るのがなかなか難しいのが現状です。
そのため、模試スタイルのテキストを時間を計って解く時以外はスキマ時間を活用しています。テキストが薄めで持ち運びに便利であることや、紙のテキストであってもアプリ採点機能がついているのは使い勝手が非常に良いと感じています。
私はabceedなどのアプリも合わせて活用しています。まずはレベル診断テストを受けてみると、AIおすすめのご自身にあった問題をスキマ時間で効率的に学ぶことが可能です。
【厳選】TOEIC800点対策のおすすめ参考書・テキスト(リスニング編)
まずはリスニングパート対策でおすすめの参考書を厳選して2冊、また学習のポイントを合わせてお伝えしていきます。
1. 必須の一冊「公式TOEIC Listening & Reading問題集」
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 9
TOEIC800点を目指す方におすすめのリスニング対策テキストですが、リスニングに関しては何よりも先に公式TOEIC Listening & Reading問題集(以下、公式問題集)に取り組んでみましょう。
理由は、本番と同じナレーターにより英文が読まれ、公開テストの最新の傾向が盛り込まれているからです。TOEICの問題は時代の流れと共に、使われる語彙や状況設定が反映されているので、そのような傾向に慣れるにも公式問題集は最適なテキストです。
最近はPart2が難しくなっているとよく言われます。Part2に苦手意識を持っている方も多いのではないでしょうか。確かに、直接的な返しではなく、その文脈を把握したり、状況を想像したりしないと解けないような問題が増えています。
例えば、”Who is organizing the office luncheon this year?” (誰が会社のランチ会を企画していますか?)に対して、直接的に「〇〇さんですよ」と直接答えるのではなく、”Haven’t you read an e-mail from Mr. White?” (ホワイトさんからのメール読んでないのですか?)とか “I think it’s been canceled.”(それはキャンセルされたと思いますよ)のように返すパターンも増えてきました。
慣れない方はこのタイプの問題に苦戦していることが多いのですが、何度も解くことでだんだんとよくあるパターンが掴めるようになってきます。
公式問題集を使いディクテーションするのがおすすめ
細かい部分にまだ不安がある方は、Part2の英文を使ってディクテーション(英文の書き取り)を行うのも効果的です。ディクテーションをするにはただ英文を聞くだけではなく、”全力で集中して” 英文を聞く必要があります。
英語はなんとなくたくさん聞いても聞けるようになりません。リスニング力をアップさせるためには、質の良い英文をどれだけ集中して聞く練習をしたかが重要です。
英文の書き取りは相当集中しないとできませんので、ディクテーションの練習を繰り返すことにより、細かい部分まで聞き取れるようになることが期待できるでしょう。
スキマ時間でシャドーイングの練習も
またPart3&4に関しても、公式問題集の素材を使って下記の練習をしてみましょう。
Part3には13の会話、Part4には10のトークが出題されますので、そちらの中で取り組みやすいものをピックアップします。1〜2週間かけて、1つの会話またはトークを完成させていくペースで毎日継続してください。
題材の選定にあたり、まずは聞き慣れたカナダ人やアメリカ人のナレーターのものを選ぶことをおすすめしています。ナレーターの音声をよく聞き、そのスピーカーになりきって練習してみましょう。
オーバーラッピングやシャドーイングの練習は、机に向かってではなくても耳さえ空いていればできるので、私はスキマ時間を活用して毎日取り組んでいます。
例えば、運転中、料理中、洗濯物を干す間など、少しでも耳と口の使える時間は私のシャドーイングタイムです!このように公式問題集は問題を単に解くだけではなく、そこからどれだけ使い込めるかが重要なポイントです。
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 92. リスニングをより強化したい方向けの一冊「TOEIC L&R テスト 壁越え模試リスニング」
TOEIC L&Rテスト 壁越え模試 リスニング (壁越えトレーニングシリーズ 4)
この参考書は既にリスニングで400点以上を取得し、公式問題集もかなりやり込んだ方やリスニングパートで495点満点を目指している方におすすめのテキストです。
私がTOEIC800点を目指す方におすすめしている目標とする得点配分は、
- リスニング 400〜450点
- リーディング 350〜400点
です。なぜなら、リーディングがものすごく得意な方を除き、基本的には皆さんリスニングの方がスコアが先に伸びやすく、高得点を取りやすいから。
もちろんリーディング力も皆さんにはつけていただきたいですが、少しでもスコアを早くアップさせてモチベーションをキープさせるためにも、まずはリスニングを特訓して400点以上を目指すのは一つの良い作戦です。
言い換え表現を学べ、リスニングのトレーニングができる
さて、リスニングの問題では様々な言い換え表現が使われます。
例えば、問題の英文ではmovingと使われていたのが、解答の選択肢ではrelocationとなっていたり、cancelledが suspendedになっていたり、leaving the companyはquit my job と表現されたりします。
このような問題に対応するには、日本語対英語を1:1で覚えるのではなく、語彙を様々な視点から捉え、ニュアンスを正確に読み取る力が欠かせません。
このテキストにはそのような言い換え表現がふんだんに盛り込まれているので、リスニングで高得点を目指す方にはとても良いトレーニングになります。
自動採点でスキマ時間に学習できる
またこの参考書には自動採点サービスがついているので、移動中に紙とペンがなくても問題を解くことができます。
私は東京から静岡までの新幹線で1セット解くなどして活用していました。忙しくてまとまった時間がなかなか取れない方にこそ、おすすめしたいテキストです。
ぜひスキマ時間を使って模試を解いていきましょう。
TOEIC L&Rテスト 壁越え模試 リスニング (壁越えトレーニングシリーズ 4)【厳選】TOEIC800点対策のおすすめ参考書・テキスト(リーディング編)
続いてリーディング対策でおすすめの厳選した参考書3冊を、Part5&6と、Part7に分けてご紹介していきます。
3. スキマ時間を活用しPart5を強化したい方&タイムマネジメント力をつけたい方に「1駅1題! TOEIC TEST 文法特急」
1駅1題! TOEIC L&R TEST 文法特急 (TOEIC TEST 特急シリーズ)
金のフレーズや黒のフレーズなど、単語帳を愛用している方も多いTOEIC特急シリーズ。今回私がおすすめするのはこちらの文法シリーズ。
TOEIC 800点を取得するためには、Part5にかけられる時間は10分から12分です。この参考書には各問題に目標タイムが記載されているので、ついPart5に時間をかけすぎてしまう方は時間を意識しながら解く練習ができます。
他のテキストに比べて出題されている問題数は少ないものの、TOEIC受験生に必要な文法知識や語彙力が盛り込まれた重要な問題ばかりです。1冊を繰り返し学習すれば、TOEICに必要な基礎知識を定着させることができるでしょう。
軽いのでスキマ時間の学習にも最適!
また、この参考書は薄くて軽いので持ち運びに便利!カバンにいつでも入れておいて、通勤通学中やランチ休憩で時間が余った時など、いつでもさっと取り出して取り組むことができます。
「アプリもいいけどやはり紙が慣れているし、紙が好き!」という方は、ぜひこちらのテキストで何度も繰り返し問題を解いてみましょう。
1駅1題! TOEIC L&R TEST 文法特急 (TOEIC TEST 特急シリーズ)4. Part5&6の弱点強化を効率良く行うなら「TOEIC L&Rテスト 壁越えトレーニングPart5-6」
TOEIC L&Rテスト 壁越えトレーニング Part 5-6 (壁越えトレーニングシリーズ)
“壁越え” というタイトルの通り中には手強い問題もありますが、私がこちらのテキストを好きな理由は難問だけではなく基礎固めもしっかりできる一冊だからです。
例えば、文の構成要素(SVOC)や品詞の語尾についてなど、文法問題を解く上で絶対必要となる知識も改めて学び直すことができる解説と例題がついています。
まずはテキストの最初にある診断テストを解いてみて、今のご自身のタイプをチェックしてみましょう。Part5&6におけるご自身の強みと弱みが明確になるはずです。
問題が「品詞問題」「動詞問題」「前置詞 vs 接続詞 vs 副詞問題」のようにテーマ別に分かれているので、効率良くご自身の弱みを強化することができます。
TOEIC L&Rテスト 壁越えトレーニング Part 5-6 (壁越えトレーニングシリーズ)5. リーディング Part7対策でおすすめの一冊「TOEICテスト新形式精選模試リーディング」
この参考書は模試スタイルのリーディング問題集です。1冊に5回分(100問が5回分なので全部で500問!)の問題が入っています。
この解説には「990点講師の目」というちょっとしたコラムがついているのですが、その解説が端的でものすごく勉強になります。私は問題を解くだけではなく、その解説を自分で説明できるようになるくらいまで熟読しました。
頻出の “リンク問題”にも対応できる力を付けられる
また、Part7の長文読解では、いわゆる “リンク” と言われる問題が頻出します。
例えば、一つ目の広告で、「初めてのお客様は10%オフのクーポンが使えます」という情報が書かれていたとして、次のオーダーフォームで10%オフされているのを見れば、きっとこの購入者は初めてのお客様だったから割引が適用されたのだなと気が付かなければいけません。
そのような問題は難易度が高いですが、TOEIC800点を目指す皆さんは徐々にリンクの問題にも太刀打ちできるようになっていかなくては800点の壁は越えられません。
このテキストにはリンクに強くなるような問題がたくさん含まれているので、しっかりと細かい部分まで読み、内容を頭の中に記憶(リテンション)しておく力がないと正解に結びつくことができません。1冊をやり込めば長文読解力はかなり力を伸ばすことができるでしょう。
ちなみにレベル的には本番より少し難易度の高い問題も多いので、800点をこれから目指す方はPart7を解く際の目標タイムのプラス10分で解いてみるとよいです。
また先ほどリスニング対策の参考書としてご紹介した「壁越え模試」には、リーディング編もあります。そちらのテキストも精選模試シリーズと同じく、100問の模試が5回分はいったテキストです。リンクが問われる問題がたくさんありますので、書店で実際手に取りいいなと思う方を選んでみてください。
ただし、最新の公式問題集をまだやり込めていない方は、まずはそちらをやり込んでから他のテキストに取り組むことをおすすめします。
TOEIC(R)テスト 新形式精選模試 リーディング参考書選びで失敗しないために…… 押さえておきたい注意点
ここまでおすすめテキストをご紹介してきましたが、次に参考書選びで失敗しないための注意点を合わせてお伝えしたいと思います。
注意点1. 今使う時間がなければ新しいものは買わない
私は書店に行って本をあれこれ見てみるのが大好きで、つい長居してしまうのですが、いつも気をつけているのは “今” 使いこなせないものは買わない!ということです。
書店に行けばおすすめコーナーや最新テキストコーナーなどがあり、SNSでも毎日のように様々な情報が流れてくるのでついあれこれ手を出してやってみたくなってしまう気持ちはよくわかります。今あるテキストが終わったらやるから、とりあえず買っておこうと思って買ってしまうことも……。
しかし、買ったはいいけど買って満足!そのまま本棚に眠ったままというテキスト、皆さんもきっと何冊かお持ちではないでしょうか。大きな声では言えませんが、私にももちろんあります。
新しいものを次々買うと、どれも中途半端になってしまい理解が深まらない可能性が高くなります。
今取り組んでいるテキストがあれば、まずはそちらをきっちりこなしてから!一つ一つ丁寧に取り組んでいきましょう。
注意点2. 難しすぎるテキストに手を出さず、基礎固めを確実にする
これを読んでくださっている皆さんの中には、将来的には900点、その先には990点満点を目指したい!という方もいらっしゃるかもしれません。しかし今皆さんに必要なのは、まずは目の前にある800点という壁を越えること。
そのためには難問にたくさん挑戦することより、基礎固めを確実に行うことが大切です。
TOEIC上級者の中には、通称 “韓国模試” を韓国から取り寄せて学習している方がいらっしゃいます。常に900点を余裕で超えられるような方であれば、解説が全て韓国語のテキストであってもちゃんとこなせるのかもしれません。
しかし中には、ちゃんと使いこなせていないのに必死に取り組んでいる方の姿も見かけられます。そちらを使って学習するのであれば、日本語で解説の書かれた公式問題集を使えば十分です。
ちゃんとした土台があるからこそ、その上にしっかりと知識が積み重なっていくのです。
TOEIC800点取得に向けた学習のポイント
ここからは皆さんがTOEIC800点を取得するために、ぜひ取り組んでいただきたい勉強法のポイントを2つお伝えしていきます。
ポイント1. 英文を読む習慣を作ろう
スコアが800点に近づいている方は、おそらくリスニングパートは300点後半かそれ以上取れているのではないでしょうか。700点台の方の多くは、リスニングに対しては学習の習慣もでき、少しずつご自身の成長を感じている一方で、リーディングパート、特に長文読解に対しては苦手意識の強い方が多くいらっしゃいます。
では、その苦手意識はどのようにしたら解消できるかご存知ですか?
それはズバリ “毎日英文を読む習慣を作ること” です。私も、スコアが900点に達した後ですら長文を読むことにストレスを感じていたので、皆さんにとっても簡単なことではないことはよく理解しています。
しかし、苦手だからと避けていればいつまでたっても苦手なまま。TOEIC公開テスト本番では45分間のリスニング問題を解いて頭が既に疲れた後に、75分間も英文を読み続けなければなりません。
その集中力と体力をつけるためにも、まずは1日30分からでもよいので集中して英文を読む習慣をつけていきましょう。
英文を精読するコツ
時間内に少しでも多くの問題を解き終わりたいと速読を意識するが余り、長文を虫食い状態で飛ばし読みしてしまう方がいます。しかし速く読むのを意識してほしいのは、ちゃんと全ての英文を理解して読めるようになってから。
まず意識することは、「速読」ではなく「精読」です。
精読の方法は下記です。まずお持ちのテキストを使って、Part7の中から「今日取り組むパッセージ」を一つ選び、
Step1. 単語を調べて、知らない単語を覚える。
↓
Step2. 文法や構文を確認する。
↓
Step3. 返り読みをしないことを常に意識し、前からゆっくりで良いので丁寧に読んでいく。
↓
Step4. 徐々にスピードアップして読めるよう、繰り返し音読をする。
このように一つずつの英文を丁寧に読み込んでいきます。
単語帳で単語学習をするのが苦手な方は、この精読で語彙力も伸ばせますし、これまで曖昧だった英文法や構文についても理解が深まり、他のパートのスコアアップにも繋がるはずです。
ポイント2. リスニング満点を目指すためにも、毎日シャドーイングをする時間を見つけよう
私がリスニングスコアアップのために一番おすすめしている学習法が、シャドーイングです。
テキストは見ず耳だけを頼りに、ナレーターの音声に0.5秒くらい遅れて、同じような発音&リズムで、そのスピーカーになりきって英文をリピートしていきます。音と音の繋がり(リンキング)も意識しながら、「聞こえたまま声に出してみる」ということをやってみてください。
シャドーイングは焦らず、じっくり継続することが大切
使うテキストは公式問題集でも壁越え模試でも、それ以外の既にお持ちのテキストでも構いません。大事なことは手当たり次第にたくさんの英文をシャドーイングするのではなく、一つのパッセージにじっくりと時間をかけて取り組むことです。
最初のうちは一つの英文を満足できるレベルになるのに、2週間ほどかかってもおかしくはありません。1日で完成させようとすると挫折する可能性が高いので、ぜひ長い目で見てゆっくり焦らず取り組んでいきましょう。
私も満点を取れるようになった今でも、必ず毎日シャドーイングに取り組んでいます。
シャドーイングの効果はすぐに感じることはできません。しかし半年くらいたったある日突然、「あれ!聞こえるようになった!」という日がやってきます。
ダイエットと同じで、変化がすぐに見えなくても焦らず継続することが何より大切なのです。
シャドーイングはリーディング力強化にも役立つ
またスピーカーの速度に合わせて英文を理解し、状況を想像しながらシャドーイングを行うことで、リスニング力の向上だけでなく、私はリーディングのスコアアップにも繋がったと感じています。
私の生徒さんで、もともとTOEICが570点(リーディング260点 / リスニング310点)の方が、リスニングに関してはほぼ公式問題集のシャドーイングのみで、2年後には合計940点(リーディング445点 / リスニングは495点)を達成しました。
正しいやり方で地道にコツコツ行えば、シャドーイングはかなり皆さんの英語力を高めてくれるはずです。
TOEIC800点を目指す方からよくいただくお悩みにお答えします!
ここまでTOEIC800点を目指す皆さんに向けて、おすすめの参考書の勉強法をお伝えしてきました。最後に、学習者さんから参考書に関してよくいただくご質問をお答えしていきます。
お悩みその1. 問題集を2〜3回解いたので解答をだんだん覚えてきてしまいました。それでも解く意味はありますか?
この質問は、特に800点レベルの高い点数をお持ちの方からよくいただく質問です。
模試200問を解いてもそこまで多くのミスをしなくなってくるため、「同じ問題を繰り返すより新しいテキストを購入し、違う問題に挑戦したい!」という思考になってしまう方が非常に多いと感じています。
しかし、そんな方に私がいつもおすすめしているのは、「これだ!」と決めたテキストを何度も繰り返すこと。
“何度も”って、例えば公式問題集であれば5回とかやるのですか?と思っている方、いいえ、公式問題集は50回でも100回でも繰り返して取り組みましょう!
問題集の使い方は、ただ問題を解くだけではありません。リスニングのテキストであればディクテーションをしたり、シャドーイングをしたり、1.3〜1.5倍の速度で聞いてみたり、様々な使い方があります。リーディングのパートも、解いて終わりではありません。
例えば、Part5であれば、
Step1. まずは10〜12分の時間制限を設けて解いてみる。
↓
Step2. 知らない単語を覚える。
↓
Step3. 正解と不正解の根拠を説明できるようにする(ここで説明できなければ理解は不十分です)。
↓
Step4. 最後に、正しい選択肢を入れた英文を10回音読してみる。
など、様々な学習法があります。
答えを覚え始めてからが本当の学習のスタートです。同じテキストを通して理解を深めていきましょう。
お悩みその2. アプリや電子書籍 vs 紙の書籍、どちらが良いですか?
紙の書籍以外にも、今はたくさんのテキストがアプリまたは電子版で手に入ります。
それぞれにメリットがありますし、ご自身の好みや生活パターンによって変わるので、こちらの質問には正解はないと思います。
紙の書籍のメリット
紙であればいつでも書き込んだり付箋をつけたりできますし、電子版よりも紙の方が記憶に残ると感じる方や、アプリは目が疲れてしまうので紙の方が長時間の学習には向いていると感じる方もいますよね。
なんといっても、だんだんとテキストが使い込まれてきたことに達成感を感じる方もいらっしゃいます。毎日の学習に小さな達成感を感じられることは、モチベーションのキープには大切ですね。
また、公開テストの前には模試を本番のように解く練習もかなり重要なので、その際はぜひマークシートを用意し、紙のテキストで時間を計って200問解いてみましょう。
電子書籍やアプリのメリットは?
一方、今は電子版も様々な機能がありますので、紙と同じように書き込みや付箋機能を使いこなしている方もたくさんいるかと思います。
電子書籍やアプリの一番のメリットは持ち運びが楽チンで、スキマ時間を効果的に活用できるようになること。
例えば満員電車の方で紙のテキストを開いて勉強するのはなかなか大変ですが、スマホでできるのであれば、ちょっとした時間で音声を聞きながら英単語を覚えたり、英文法の問題をサクッと解いたりしやすいですよね。
ということで、単語学習やPart1、2、5など、読む英文量が多くないパート対策であればアプリや電子書籍の活用がおすすめです。
結果がすぐに得られなくても、まずは3ヶ月間今のテキスト&学習法を継続してみることが大切
今回の記事では、TOEIC800点を最短ルートで取得したい方のためのおすすめ参考書と学習法、参考書選びで失敗しないためのポイントなどをお伝えしました。
SNSなどで膨大な情報が簡単に手に入りますが、それらの情報に惑わされてはいけません。浮気はせずに、ご自身が信じたテキストを、ご自身の決めた学習法で継続することが何より大切です。
すぐに努力が結果となって現れなくても、ある程度の期間は我慢して、必ず力はついているはずだと信じ継続していきましょう。
私はTOEIC講師として活動しつつも、今なお毎日英語学習を続ける “一学習者” です。私自身、試行錯誤しながら、時には遠回りもして英語習得をしてきたからこそ、皆さんにお伝えできることもあるのではと思っています。
これからも皆さんにお役に立てる情報をシェアしていきたいと思いますので、こちらの記事を楽しみにしていてくださいね!目標に向かってぜひ一緒に英語学習に取り組んでいきましょう。
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