皆さんこんにちは！英語コーチ・TOEIC講師の星名亜紀です。専門学校の学生や社会人の方に、TOEICレッスンや英語学習のサポートを行っています。
ほぼ全ての英語学習者が一度はしたことのある「挫折」。
“なかなかTOEICスコアが上がらない”
“時間の捻出が難しくなった”
“モチベーションが続かなかった”
などさまざまな理由で挫折を繰り返している人もいると思います。
今回の記事では、 そんな方のために英語学習で挫折をしてしまう理由とその背景にあるもの、挫折をしないための正しいマインドセットと勉強法などをご紹介していきます！
今度こそ挫折をせず目標達成をするまで突き進むことができるよう、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
この記事を書いた人
星名 亜紀
大学卒業後、客室乗務員として全日本空輸株式会社入社。その後外資系企業を経て、現在は英語講師として専門学校のエアライン科で指導をしたり、英語コーチとして活動。4カ国での留学経験あり（アメリカ、カナダ、オーストラリア、フランス）。TOEIC L&Rテスト990点。英検1級。
この記事を監修した人
セレン
留学経験、海外経験ゼロから31歳で英語学習を独学で開始しTOEIC LR満点、TOEICスピーキング満点、英検1級を取得。日本最大手IT企業にてTOEIC研修＆英語学習カウンセリングを6年間担当。英語事業コンサルティング、高校生英語指導も行う。「英語のあたらしい読みかた」著者。
英語学習経験のある社会人の約9割が挫折の経験あり！
調査結果によると、英語学習経験のある社会人111人を対象に実態調査を行ったところ、約9割もの人が英語学習に挫折した経験があると回答。また、そのうち8割は3ヶ月以内に挫折したそうです。
つまり、あなたに英語学習で挫折の経験があったとしてもそれは誰にでも起こりうること。あなたが英語学習に向いていないということではありません。
同じ調査で、「英語学習の課題として感じたこと」を質問したところ、下記の結果が得られました。
1位 学習を継続すること・・・60.4%
2位 自分に最適な学習法がわからなかった・・・48.6%
3位 時間の捻出・・・45.0%
きっと皆さんも同じような課題を感じられているのではないでしょうか。
参照：PR TIMES（ビズメイツ株式会社）
そもそもなぜ英語学習で挫折してしまうのか 3つの理由
ここからは、どうしてそんなに多くの英語学習者が挫折を繰り返してしまうのか、よくある3つの理由を見ていきたいと思います。
1. モチベーションに頼った学習をしている
まず、よくあるのがモチベーションが高い時にハイテンションで目標と学習プランを立ててしまうこと。どんな人でもモチベーションのアップダウンはあります。
頑張るぞ！とやる気と自信にみなぎって、参考書もたくさん買い込み、スキマ時間まで全てを埋め尽くして睡眠時間も削ったような学習プランを立てる…… これは実はとても危険なこと。
数日後、
- 英単語が全然覚えられないなと感じたとき
- 仕事が忙しくなって時間を捻出するのが難しくなったとき
- 家族や恋人と喧嘩してイライラしているとき
さまざまな理由でそのモチベーションは急降下します。
継続が難しくなくなるだけではなく、高すぎる目標とハードすぎる学習プランを目の前にして英語学習に対する自信をすっかり失ってしまいます。
テクニックだけに頼らず、本当に英語力をつけてTOEICスコアをアップするには毎日の継続、つまり英語学習の習慣化が欠かせません。
2. 正しい目標設定をしていない
また、正しい目標設定をしていない方も挫折の可能性が高まってしまいます。
先ほどもお伝えしたように、モチベーションは必ず下がるもの。「なぜ自分は英語学習なんてしているんだっけ？」となってしまったときに、具体的で明確な目標があることは非常に大切です。
目標は、長期的に見て、例えば「最終的にはTOEICスコア800点を取得する」のように高い目標スコアがあることも大切ですが、「1ヶ月後まで必ず毎日単語学習を○分続けよう」とか、「ここから3ヶ月間は通勤時間は必ず英語学習時間とするようにして、まずは100点スコアをあげよう」など、短期・中期的な目標も立ててみましょう。
また、TOEIC学習においては目標スコアの達成が最終のゴールになってしまわないようにすることも大切です。
きっと皆さんは転職活動や昇進試験など何かキャリアで挑戦したい目標があってTOEIC学習に取り組んでいることと思います。
TOEICスコアはそのような皆さんの目標を実現するためのスタートラインに立つためのもの。最終的なゴールもいつも心に留めておくようにすると、モチベーションが下がったときにもそこで踏ん張る助けになります。
3. 他人と比べてしまう
他人と比べてしまうことも、挫折の大きな原因になります。
例え周りにTOEIC学習仲間がいなくても、SNSなどインターネットでさまざまな情報収集が可能な時代。他人と比べることもいとも容易くできてしまいます。
しかし、皆さん一人ひとりの置かれた立場は全て異なるはず。現在のスコアも、中学・高校時代に積み上げた英語の基礎力も、1日の使える学習時間も、かけられるお金も、得意不得意分野も、全て異なる他人と比べて自信を喪失する必要は全くありません。
SNSはTOEIC学習仲間を作るために非常に効果的なツールだとは思いますが、気をつけていただきたいことは、あくまでもマイペースを貫くこと。
同じくらいのスコアの方が最新のテキストを買ったからと言って同じように買う必要もありません。ご自身に最適な学習法も、目標達成までのルートも一人ひとり違うもの。あなたにとってのライバルはあなた自身でしかありません。
英語学習で挫折しないためのマインドは？
英語学習継続のためには正しいマインドセットも欠かせません。ここではどのようなマインドを持って学習に向き合ってほしいのかお伝えしていきます。
継続は力なり
英語学習には必ず「習慣化」というキーワードが出てきます。私自身も、自分の学習経験やこれまでの英語コーチング経験からも、英語力アップには習慣化がなくてならないものだと感じています。
最初から毎日何時間も学習を続けることはハードルが高い方も、まずは “とにかくゼロの日をなくすこと” を目標に取り組みましょう。
体調が悪いとき、仕事で疲れたとき、なかなか英語なんてやる気にならないこともあるかもしれませんが、そんな時でも英単語帳を10分だけやってみたり、シャドーイング練習に5回取り組んだり、TOEIC Part5の文法問題30問に取り組んだり、自分にできる一番小さなことで良いので取り組んでみましょう。
そして、そのような状況でも頑張った自分を褒めてあげましょう。
最初の1ヶ月間くらいは「続ける努力」をしないと、ついサボったり忘れてしまったりすると思います。しかし、1ヶ月間毎日続けられた頃には、それが習慣化され、努力をしなくても自然と体が動くようになります。
英語力を身につけた方は間違いなく、英語学習を習慣化しています。
テキストはあれこれ欲張らない
毎日の学習計画には、あれこれテキストを盛り込み過ぎない、スキマ時間の学習用に持ち運ぶテキストは1冊など、英語学習において「欲張らない」ことが上達の秘訣です。
書店に行ったりオンラインショッピングサイトを見ていると、つい新しい参考書を買いたくなってしまいます。ですがあれこれ手を出すとどれも中途半端になって挫折します。
英語力向上には反復学習が非常に重要です。同じ模試の問題であっても、1度目に解いた時と5回目に解いた時では理解度も全く異なりますし、例え10回目であっても新しい発見があるはずです。
また、過去の私がまさにそうだったのですが、通勤時間で英語学習に取り組もうとついテキストを何冊もカバンに入れてしまう方はいませんか？
しかし、大抵取り組めるのは1冊です。残りの数冊は重い思いをして運んだだけ。さらに、せっかく持ってきたんだからやらなくては損だと思うと、それぞれのテキストにサラッと触れることしかできず、どのテキストからもあまり収穫がなかったということになりがちです。
スキマ時間での学習時間の持ち運びテキストは1冊にすることをおすすめします。
小さな成功体験を積み重ねる
最終的にはTOEICで200点アップをしたいなど、大きな目標のある方も、まずはそこに到達するまでのステップをなるべく細かく分け、小さなゴールをたくさん作ってみましょう。
「単語帳の1〜100ページまでを1ヶ月で5周する」
「リスニングで30点アップする」
「Part5の文法問題で品詞問題は8割正解できるようになる」
などご自身の今の英語力から考え、1ヶ月くらいで達成できる目標をたくさん作り、一つ一つクリアしていきましょう。
どんな小さい目標であっても達成すれば誰でも嬉しいはず。そしてそれは自己肯定感の向上に繋がります。
私でもできた！という達成感を感じ自信を持つことは、途中で心が折れそうになった時に、「でもあの時にだってできたんだから！」と心の支えになってくれるはずです。
目標達成した自分をイメージする
皆さんは、今ある英語学習の目標が実際に達成できるものだと信じていますか？
またその先に、習得した英語力を使ってのキャリアの目標などがある場合は、その目標を達成したご自身をイメージできますか？
成功した自分の姿を明確に思い浮かべることができることは、途中で諦めないためにとても大切です。
「やってはいるものの、自分にはやはり無理な気がする」と思っている方がいるとすると、きっとその学習には本気になれないでしょう。なぜなら、頭のどこかで「自分の時間やお金を犠牲にしている」という思いが生まれてしまうからです。
絶対達成できると信じている目標のためであれば、時間もお金も「無駄遣い」ではなく将来への「投資」です。成功した自分の姿を思い浮かべることができるためにも、一つ前にお伝えした「小さな成功体験の積み重ね」で自分に自信をつけていくことは重要です。
初心者にもおすすめの学習ツールと活用法
挫折経験がある方にも、ぜひ挑戦いただきたい効果的な学習法を2つお伝えしていきます。
なかなか習慣化ができない方、途中ですぐ諦めてしまいがちな方はアプリをうまく活用して学習してみましょう。
1. スキマ時間の活用が上手になる！ abceed
すでにご利用中の方も多いかもしれませんが、私が一番活用している英語学習アプリがabceedです。
先ほどから挫折しないためには「習慣化」が非常に大事だとお伝えしてきましたが、そもそもどのように習慣化をしたら良いのかわからない方もいると思います。
そのような方はまず、スキマ時間を見つけるたびにこちらのアプリを開き、5分でも10分でも良いので学習をするところから始めてみましょう。
無料プランと有料プラン（Unlimitedプランまたは各テキストを購入するプラン）がありますが、どちらかの有料プランに加入し、このアプリの特徴である、「AIが厳選したあなたに最適なレベルの問題を出題してもらう」というサービスを利用するのが良いでしょう。
アプリ学習のデメリットは、長文読解は読みにくかったり目が疲れてしまったりするところ。そのため、私がアプリ学習で利用する頻度が高いのはPart5の問題演習と耳だけで問題が解けるPart2です。
スマホさえあれば、重いテキストを持ち運ぶ必要もなく、いつでもどこでも学習をすることができるので非常に便利です。また、1日どのくらい学習したのかを可視化して自分の頑張りを見ることができるので、モチベーションのキープにも繋がるでしょう。
2. 学習記録を可視化してモチベーションキープ！Studyplus
TOEIC学習に特化したサービスではありませんが、学生や何か学習を継続している社会人の方に人気のアプリがStudyplusです。
1日の学習時間、月毎の学習時間、そしてこれまでの学習時間の総計をグラフで可視化することができます。また、テキストごとに細かく記録を残していくことができるので、つい避けてしまいがちな学習や参考書があれば集中して週末に頑張るという使い方もできるでしょう。
また、リアルの友人やアプリ内の他のユーザーと繋がり、学習記録を共有することも可能です。社会人になると学習仲間を見つけるのは難しくなるので、アプリ内で繋がるのも良いかもしれません。
人と比べて落ち込む必要は全くありませんが、周りの学習者が頑張っている様子を見てご自身のモチベーションを刺激するのにはおすすめのアプリです。
英語学習に挫折し諦めた人へ
もしかすると皆さんの中にはもう挫折をしかけている方、だからこそこの記事を読んでくださっている方もいるかもしれません。
最初にご紹介した調査にあったように英語学習に挫折してしまうことは特別なことではなく、誰にも起こること。もちろん私にも複数回の挫折経験があります。
しかし、今私がこうしてずっと学生時代から目標としていた英語を使う仕事を手に入れ、こちらで英語学習に関する記事まで書いているのはそこで簡単に諦めなかったからです。「あの時もっと本気でやったら良かったのに」と後から後悔するのだけは絶対に嫌だと思う私がいたからです。
少し休息期間をとってリフレッシュすることも必要かもしれません。TOEICの参考書から少し離れてしまったとしても、まずは海外ドラマや洋画で英語に気楽に触れてみる時間を作るのも良いかもしれません。
皆さんに叶えたい目標や夢があるのなら、ここで諦めてしまったらそれを実現することはできません。
少しずつで良いのでまた一歩を踏み出してみましょう。小さな一歩ずつであっても継続することで必ずあなたの力になるはずです。何度挫折してももう一度挑戦し、夢を叶えた方はたくさんいます。あなたにも絶対できるはずです！
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