TOEIC 600点のレベル・難易度は?勉強時間や勉強法について解説

「履歴書に書けるTOEICのスコアは600点以上」と耳にしたことがある方もいるでしょう。

厳密には何点以上なら履歴書に書けるという決まりはありませんが、英語力をアピールしたいなら平均点をやや上回る600点以上は獲得しておきたいところです。

ただ、現在TOEIC400〜500点台で600点台を目指している方のなかには

「600点の壁がどうしても超えられない」
「600点台取得のために何をすればいいのかわからない」

という方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、TOEIC600点のレベル感や対策方法、勉強法やおすすめの参考書・問題集などを紹介します。「絶対に600点を突破したい」「効率的な勉強方法を知りたい」という方は、ぜひご覧ください。

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この記事を書いた人

阿武 夏織

TOEIC930点、英検1級取得。外資系企業、日系企業での海外営業勤務を経たのち渡米し、アトランタでNBAダンサーとして活動。ライターとしてさまざまな英語学習サイトで学習方法に関する記事をはじめ、海外文化・海外旅行についての記事などを執筆中。

この記事を監修した人

セレン

セレン

留学経験、海外経験ゼロから31歳で英語学習を独学で開始しTOEIC LR満点、TOEICスピーキング満点、英検1級を取得。日本最大手IT企業にてTOEIC研修&英語学習カウンセリングを6年間担当。英語事業コンサルティング、高校生英語指導も行う。「英語のあたらしい読みかた」著者。

目次

TOEIC600点はどんなレベル?

TOEIC600点がどの程度のレベルなのか、TOEICの平均スコア、取得に必要な勉強時間、語彙力などから見てみましょう。

TOEIC受験者全体の平均点前後

TOEICを実施している一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会が公表している「TOEIC Program DATA&ANALYSIS 2022」によると、2021年度は900,684人が公開テストを受験し、平均スコアは611点でした。

また、2023年に入って行われた第313〜320回では、平均スコアが593.1〜633.3となっており、TOEIC600点は平均点前後のスコアであることがわかります。

TOEICはリスニング100問・リーディング100問出題されますが、1問◯点という採点方法ではありません。

「何問正解すれば600点が取得できる」と断言はできませんが、スコア換算表から予測すると、65%の正答率で取得できると考えられます。

リスニングとリーディングに分けた場合は、

リスニングで58〜59問
リーディングで66〜67問

の正答数を目指すと600点を取得できる計算です。あくまで目安ですが、600点を目指している方は参考にしてみてください。

600点に必要な勉強時間

TOEICで100点スコアを上げるために必要な勉強時間は、200〜300時間だと言われています。

現在400点の人が600点を目指すなら400〜600時間、500点の人なら200〜300時間の学習が必要です。

また、オックスフォード出版が示した指標によると、TOEIC450点の人が650点取得するために必要な勉強時間は450時間、550点の人は225時間だとされています。

もちろん個人差はありますが、600点突破に向けた学習プランを立てるうえでの参考にしてみてください。

600点に必要な語彙力

TOEIC600点取得に必要な語彙力は、4,000〜4,500語程度と言われています。

4,000〜4,500語は、英検で高校レベルに相当する準2級と2級の間くらいの語彙力です。中学までの英単語はインプットできているという場合は、プラスして1,500〜2,000語程度の単語を覚える必要があるでしょう。

ただ、TOEICで出題される問題は、ビジネス英語7割程度、日常会話3割程度なので、ビジネスで使われる単語を中心に覚える必要があります

ビジネスで使われる単語は、フォーマルさが高い単語です。例えばbuy(買う)→purchase(購入する)のように、日常生活ではあまり使わない単語も学習しましょう。

TOEIC600点があれば、大学受験・就職・転職で有利になることも

TOEICは就職や転職で有利になるというイメージが強いかもしれませんが、最近は大学受験で一定以上のスコアを持っていれば受験時の加点になるなど、入試での優遇措置として設けている大学も増えています

すべての大学で有利になるわけではありませんが、受験を控えているのなら、志望校の入試でTOEICが活用されているか調べてみましょう。

もちろん、就職・転職でもTOEICが有利になる可能性があります。

一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会が公表した「英語活用実態調査」では、回答した企業のうち49.1%がTOEICを新卒採用の要件・参考にしていると回答しました。また、英語を使う部署の中途採用では、53.8%がTOEICを要件・参考にしていると回答しています。要件・参考とするスコア平均は、新卒採用で545点、中途採用で620点となっています。

TOEIC600点は平均レベルの英語力があると見なされ、就職や転職が有利になる可能性はありますが、突出して高い英語力があるとは言えません。

企業にもよりますが、人気の高い大手日系企業のなかには700点以上を要件としている企業も多いです。また800点を越えると、国内外資系企業も射程圏内になるでしょう。全受験者の数%しか取得できない900点を突破すれば、高い英語力が認められ、就職や転職の可能性はさらに広がります。

TOEIC600点を取るのに必要な心構えと対策

600点取得を目指している方に知っておいて欲しい心構えと対策について紹介します。

リーディングで自信のない問題に時間をかけない

先ほど説明した通り、600点を取得するために必要な正答率は65%程度です。裏を返せば、35%の問題は間違っても構わないということになります。

TOEICは時間との勝負でもありますから、自信のない問題に時間をかけ過ぎないようにしましょう

本番までに当日を想定して模試を解き、リーディングでは

「自信のない問題を飛ばす」
「自信がある問題を優先する」

といった感覚を養っておくことも大切です。

中学レベルの英語を確実にマスターする

「TOEICは難しい」というイメージがあるかもしれませんが、中学レベルの英語を確実にマスターしておけば、600点突破は目指せます。

特に文法は、中学レベルの内容を学び直して、確実に理解しておきましょう。

パッと見ると中学レベルの英語は簡単すぎるように思えますが、復習してみると意外と理解できていないポイントが見つかるかもしれません。

コツコツ学習する習慣を身につける

「中学レベルの英語なら短期集中で600点を取得できそう」と思う方もいるでしょう。ただ、学んだ内容を定着させるためには、継続した反復学習が必要です。

週1回・1日5時間勉強するといった学習プランではなく、1日30分から1時間程度でもいいので、英語学習を習慣化することを目指してみてください

また、1度勉強した内容を繰り返し学習して、記憶に定着させることを意識しましょう。

本番を想定して問題を解く

TOEICで目標スコアを達成するためには、時間配分が1つのポイントです。

日頃はパートごとの学習で構わないのですが、試験全体を想定して問題を解いておかないと、時間が足りなくなる可能性があります。

また、TOEICはリスニング100問・リーディング100問で、計約2時間という長い試験です。リーディング中であれば席を立つことはできますが、基本的に途中休憩はありません。集中力を養うためにも、本番を想定して問題を解いておきましょう。

TOEIC600点を取るための6ステップ勉強法

「600点を取りたいけど何から勉強すればいいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。

ここからは600点突破の勉強法を6ステップで紹介します。順を追って学習し、着実に600点取得に必要な英語力を積み上げて行きましょう。

ステップ1:現在の英語力をチェックする

学習を始める前に、まず現在の英語力をチェックしましょう。

公式問題集を使って本番と同じ試験時間で問題を解き、今の英語力を確認してみてください。現在の英語力を踏まえて、必要な勉強時間の目安を参考にしながら無理のない学習プランを立てましょう

どのパートが苦手なのかもチェックしておくと、苦手パートの強化に時間をかけられます。本番を想定して問題を解けば回答に使える時間の配分や、わからない問題を飛ばす感覚を体感できるはずです。

ステップ2:語彙を強化する

語彙力がなければ、リスニングもリーディングも問題を解くことができません。「1日10単語覚える」という目標は挫折しやすいため、「1日最低でも3単語は必ず覚える」というような最低限超えるべき目標を設定するのがおすすめです。

 単語だけを詰め込み式に覚えようとしても記憶に残りづらいですが、身近な内容で例文を作ってみると覚えやすくなります。また、移動中でも単語学習がしやすいようにTOEIC向けの単語アプリも活用してみましょう。

ステップ3:中学までの基礎英文法の見直し

先ほども紹介したように、中学までの英語がマスターできていれば600点取得が見えてきます。

TOEICは難しいというイメージを持っている方ほど「応用問題に取り組まなくては」と思ってしまうかもしれませんが、基礎が理解できていなければ応用問題は解けません。

「簡単すぎる」と思うかもしれませんが、中学までの基礎文法を見直して、完璧にマスターすることを目指しましょう。

ステップ4:英語の音に慣れる

英語の音に慣れておくことも、TOEIC対策になります。

日本で生活していると、普段英語の音に触れる機会はそれほど多くありません。英語特有のリズムやイントネーション、音の変化、国ごとの発音の違いに慣れるためにも、TOEICの公式問題集や市販の問題集を活用し、英語の音に慣れておきましょう。

最近は公式教材としてリスニング専用の教材も何冊か出ているので、レベルに応じて購入してみるのもおすすめです。また、移動中にリスニング対策ができるアプリを使って学習すれば、隙間時間で英語の音に慣れることができます。

ステップ5:音読をする

音読はリーディング・リスニング力を高められる勉強法です

音読をすると、音で英語の正しい語順を理解できるため、意味理解の向上につながります。音読を繰り返すことで英語を英語で理解できるようになるので、長文読解のスピードアップも目指せます。

また、英語音声の正しい発音やリズム、アクセントを意識しながら音読のトレーニングをすると、これまで聞き取れなかった英語も聞き取れるようになるでしょう。

あわせてスピーキング力アップも期待できるので、TOEIC学習はもちろん、実際に英語を話す上でも役立つ勉強法です。

ステップ6:同じ問題集を繰り返し解く

TOEIC学習をしていると、あれこれ参考書や問題集に手を出したくなるかもしれませんが、前述した通り、知識の定着には反復学習が必要です

同じ問題集を繰り返し解いて「いつも間違えるところ」「理解できていないところ」を明確にし、できないを「できる」に変えていきましょう。

公式問題集を活用するのがおすすめです。

TOEIC600点を目指すなら網羅したい参考書・問題集

これからTOEIC600点を目指す方のために、網羅したい参考書・問題集を紹介します。

効率的に600点取得を目指すなら、たくさんの参考書・問題集に手を出さず、「これ!」と決めたものを使って繰り返し学習するのがおすすめです。今回は以下の4冊を紹介します。

  • 公式TOEIC Listening & Reading 問題集
  • TOEIC L&R TEST 出る単特急 銀のフレーズ
  • はじめて受けるTOEIC L&Rテスト 全パート完全攻略
  • TOEIC L&R TEST 初心者特急 パート1・2 (TOEIC TEST 特急シリーズ)

公式TOEIC Listening & Reading 問題集 9

目標とするスコアが何点でも、TOEICを受験するなら公式問題集は手に入れておきたい1冊です。

TOEICを開発しているアメリカのテスト開発機関・ETSが問題集の制作も手がけています。「公式TOEIC Listening & Reading 問題集9」は、2023年6月時点で最新刊です。

本番テスト2回分が収録されており、リスニング音声は本番のリスニングも担当している公式ナレーターの声で収録されています。

音声をスマホやPCにダウンロードして聞くこともできるので、日々のリスニング学習にも最適です。重要語句や役立つ表現も紹介されているので、語彙強化にも活用できるでしょう。

正解の解説だけでなく「どうして他の選択肢にならないのか」も、わかりやすく解説されているため、間違った原因も見つけやすいです。付属のスコア換算表を使えば、今のどのくらいのスコアなのか目安もわかります。

TOEIC L&R TEST 出る単特急 銀のフレーズ

TOEIC用単語帳として絶大な人気を誇る単語帳といえば「金のフレーズ」がありますが、「銀のフレーズ」は、基礎固めに特化し、最短ルートで600点取得を目指せる単語帳です。

最頻出&最重要単語を以下の内容で1,000単語収録しています。

  • 基礎の400語
  • 頻出の300語
  • 必須の200語
  • 発展の100語

銀のフレーズを使えば、600点突破のために必要な単語だけを集中して学習することができるでしょう。また、全単語の無料音声アプリに対応しているので、正しい発音を覚えるためにも最適です。

設問で出る単語や表現、前置詞・接続詞・接続副詞、定型表現なども紹介されています。

はじめて受けるTOEIC L&Rテスト 全パート完全攻略

TOEIC学習に必要なパート別攻略・実力UP勉強法・完全模試がセットになった総合問題集です。この問題集があれば、600点取得のために何をすればいいか迷うことなく勉強できます

パート別攻略では「600点クリア」と「730点以上狙い」に分けて、攻略ポイントを詳しく紹介してくれているため、600点取得のためにも、将来さらに上のスコアを目指すためにも活用できるでしょう。

完全模試とパート別攻略がリンクしているので、模試で間違えた問題がすぐに復習できるのもこの問題集をおすすめするポイントです。

実力UP勉強法では、TOEICでいいスコアを取るためだけではなく、本当の意味での英語力を身につけられる学習法・練習法を紹介しています。TOEIC学習とあわせて、実践で使いこなせる英語を身につければ、旅行やビジネスシーンでも自信を持って英語が話せるようになるでしょう。

TOEIC L&R TEST 初心者特急 パート1・2(TOEIC TEST 特急シリーズ)

先ほど紹介した「銀のフレーズ」と同じ超特急シリーズの参考書です。Part1・2に特化していて、正解の解説だけでなく、誤答の解説や文法知識なども収録されています

600点取得のためには、苦手をできるだけなくして、自信を持って解ける問題を増やすことも大切です。既にTOEICを受験したことがある方や模試を受けた方で「自分はPart1・2が苦手」と分かっているのなら、この参考書で集中的に学習しましょう。

TOEIC TEST 特急シリーズは、Part1・2以外のパートに対応した参考書も出ています。

まとめ

本記事ではTOEIC600点のレベル感や対策方法、勉強法やおすすめの参考書・問題集などを紹介しました。

TOEIC600点はほぼ平均点前後のスコアで、大学受験・就職・転職が有利になる可能性のある最初のラインです。

現在400〜500点台なら、まずは今回紹介した勉強法や参考書・問題集を参考に、600点突破を目指してみましょう。600点取得は中学レベルの英語が理解できているかが重要なポイントです

中学までの英語を学び直しすると「簡単すぎる」と感じるかもしれませんが、人に教えられるレベルまで基礎文法をマスターし、見落としがないようにしましょう。

近年は就職や転職でTOEICスコアを要件・参考にしている企業が増えていますが、高い英語力があると評価されるのは、平均点を100点程度上回る700点以上のことが多いです。就職・転職を目的にTOEIC学習をしているのなら、まずは600点突破を目標にし、将来的にはさらにハイスコアを目指してみてはいかがでしょうか。

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